VISION BOOKの目的
一般的な経営計画書や事業計画書は、資金調達のためだけに使われることがほとんどです。または他社もやっているから、という理由でなんとなく作成しているケースが多いでしょう。一方のVISION BOOKを作成する目的は、ズバリ、ビジョンの実現です。会社のビジョンを掲げるだけでは実現しません。そこに向けた具体的な計画を全社で共有することによってのみ、実現が可能になります。
VISION BOOKの出発点
一般的な計画書では、前年対比●●%という数字から計画を立てることが多いでしょう。この考え方の前提にあるのは、”未来は過去の延長線上にある”という機械的な思考です。一方のVISION BOOKは、社長の魂から逆算式で創りあげます。いまのような先が見えないカオス時代には、過去に囚われず、魂から生まれた直観を大切にすることが大切です。
VISION BOOKが目指すこと
世の中の中小企業向けノウハウの多くは、より良い中小企業になることを目的として作られています。もちろん、それも良いでしょう。しかし、私たちが提唱している仕組み経営は、かつての日本人がそうしてきたように、起業家精神を持ち、自社の商品やサービスを世界に通用するものにし、ワールドクラスの会社を目指することを提案しています。
VISION BOOKの変更
一般的な計画書は、その目的からして、変更を前提としていません。そのため、作成したところで絵に描いた餅になることがほとんどです。まして、新型コロナウィルスのような社会的大変化が起これば全く無意味な計画になります。変更しないほうが良いのは、会社のビジョンや価値観などの土台だけです。VISION BOOKは計画の変更が前提です。計画はあくまで計画であり、環境の変化に応じて変えなくてはなりません。
VISION BOOKの活用法
先ほど言った通り、一般の計画書は資金調達のために作成されるため、その目的が終わってしまえば活用されることがありません。せっかく作ったのに、一度しか使われないのはもったいないことなのです。VISION BOOKは、社内での積極活用が前提です。常に変更を繰り返しながら組織を動かす重要なツールになります。
VISION BOOKの作成者
一般的な計画書は、小さい会社の場合にはほぼ社長が、ある程度の規模の会社では経営企画部や財務部門が中心になるでしょう。一般社員には決定した計画の内容だけが知らされることが多いでしょう。しかし、これでは社員の参加者意識を生み出すことが出来ません。かつてのトップダウン、軍隊式経営なら良いかも知れませんが、時代にそぐわなくなっています。一方のVISION BOOKは、可能な限り多くのメンバーを巻き込んで作るのが理想です。多少の時間や労力は増えますが、それを上回るだけの効果が得られます。