日本企業では、”理念を浸透させる”という言葉が非常に頻繁に使われます。正直言って、 この言葉はあまり好きではありません。浸透させるというと、上層部から下層部に思想を植え付ける、というような意味合いに思えてしまうからです。
理念は浸透させるものではなく、共有するものです。リーダーが行うべきことは、社員やいまから採用しようとしている人が、自分たちの理念を共有してくれるかどうかを見極め ることです。
これからの時代、生き方や働き方が多様化したり、会社に所属することも必須ではなくな るでしょう。そんな時代に、会社の理念を強制することはできません。
人はそれぞれ人生の目的や計画や価値観、すなわち個人としての理念を持っています。本 人が意識しているかどうかに関わらず。そして、会社とは、同じような理念を持った人たちの集まりなのです。